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川口技研プレゼンツ 司馬遼太郎短篇傑作選
【番組ナビゲーター】竹下景子(女優)
SEASON 9
放送:2021年4月3日(土)~ 5月8日(土) 全6回
「理心流異聞」 朗読/鈴村健一
物語の主人公は沖田総司。幕末前夜の天保の改革の頃、 剣術の流派は諸派にわかれ五百を超えるまでになっていた。近藤勇が四代目の天然理心流は江戸では既に流行らず多摩地区への出稽古が大きな収入源になっていた。ある日の出稽古の折、沖田は武芸者に囲まれる。江戸で寂しく天然理心流の多摩地区に勢力拡大を狙う平岡松月斎の松月派柳剛流の間者だった。近藤の命もあり柳剛流を探る沖田だったが罠に嵌る。初めての真剣での切り合い、敗北、そして行方を消した沖田。月日は流れ幕末の京都、桂小五郎が潜伏する旅籠。 新選組隊士となった沖田の眼前に現れたのは長州藩与力として桂を護衛する平岡だった…。
SEASON10
放送:2021年10月2日(土)~11月13日(土) 全7回
「若江堤の霧」 朗読/鈴村健一
物語の主人公は豊臣家の家臣、木村重成。舞台は大坂夏の陣。
豊臣秀頼の家宰、大野治長は大坂を防衛する決戦部隊を七個軍団に分けた。真田幸村ら家格と知行ある上将が配されるなか、そのひとりに据えられたのが若く無名の重成だった。
大坂城は既に城池が埋められ裸同然、野戦となった夏の陣。兜に空薫をして忍緒の端を切り不退転の覚悟で戦場を駆ける重成。幕府軍先鋒の藤堂高虎率いる軍勢右翼を撃退し、若江の地で井伊直孝率いる軍勢と対峙する。
敵軍の将、徳川家康をも唸らせ、22年間の短い生涯で不朽の名声を後世に遺した若者の生き様とは…。
放送:2021年11月20日(土)~2022年1月1日(土)全7回
「絢爛たる犬」 朗読/中井和哉
舞台は江戸時代後期。主人公は御家人の三男、吉沢長次郎。
次男以下の立身出世は剣客か医者しか途のない時代、長次郎は剣術の心形刀流宗家である伊庭軍兵衛に誘われて住み込みの弟子となる。軍兵衛の内弟子、広田大五郎も自分と同じく三男だった。
軍兵衛は白犬を溺愛しており、弟子の長次郎と大五郎には交代で食事を与える役目があった。当時犬は犬畜生など下等なものとされており「犬は飼い主には尻尾を振り、同族の犬となら吠えあい噛みあういやしむべきいきもの」と言う大五郎同様に長次郎も屈辱を感じていた。
ある日、いつものように犬の世話をする長次郎は、軍兵衛の下女の何気ない一言で、自分の知らない大五郎の姿を知ることになる――。
放送:2022年1月8日(土)~2月12日(土) 全6回
「京の剣客」 朗読/福山潤
物語の主人公は吉岡源左衛門直綱(吉岡憲法)。室町将軍家の「御兵法所」とされた京の吉岡家の、四代目当主である。
憲法まで至る百八十年、京流の兵法家として一度も他流にやぶれたことがない吉岡家。これを撃ちたおして剣名をあげ道をひらこうとする立身出世の亡者が、毎月、道場の門をたたいた。
憲法には弟の又市郎がおり、幼いうちからこれをしごいた。又市郎の腕は上達したが次第に手合わせをしなくなり、道場にも顔を出さなくなった。やがて世間では吉岡家の当主は、又市郎と見られるようになっていく。
そんなある日、ひとりの男が道場の門をたたく。男は名を宮本武蔵といった――。
放送:2022年2月19日(土)~3月26日(土) 全6回
「彰義隊胸算用」 朗読/置鮎龍太郎
時は動乱の幕末。鳥羽伏見の戦いで敗れた将軍慶喜は江戸城を去り上野寛永寺に蟄居恭順した。これに不満を持つ抗戦派の幕臣を中心に彰義隊が結成される。
頭取に渋沢成一郎、副頭取に天野八郎が就くも反りが合わず、隊は渋沢派と天野派に分裂して天野派による渋沢暗殺未遂事件が発生。隊を離脱した渋沢は新たに振武軍を結成する。やがて新政府軍の攻勢で彰義隊は壊滅、一部の兵は榎本武揚の率いる艦隊で蝦夷地を目指し、渋沢もまた蝦夷地に逃れた。
彰義隊と振武軍の残党は渋沢を隊長に彰義隊を再編成するのだが…。
放送:2022年4月2日(土)~5月7日(土) 全6回
「猿ケ辻の血闘」 朗読/小野大輔
時は幕末。京都には薩摩、長州、土佐の三藩を中心に尊王攘夷派の過激志士が集っていた。市中の治安が悪化するなか幕府は警備にあたる京都守護職を設置して会津藩に役務を命じる。
京都に派兵された会津藩士のひとり大庭恭平は、密偵として御府内浪士一色鮎蔵を名乗り尊王攘夷派の志士に近づいていく。薩摩藩士の田中新兵衛とは料亭に通うほどの仲となったが、攘夷派で公家の姉小路公知をめぐって二人の運命は思わぬ結末を迎えることになる――。